楽ではないけど、身体に無理のない範囲で練習を継続していければ、疲労が積み重なることなく、怪我もしないで、徐々に自分の実力を上げていくことができます。
これを実現する手助けとなるのが、アメリカのランニング指導者であるジャック・ダニエルズ氏の著書「ダニエルズのランニング・フォーミュラ」です。
リンク
ランニング・フォーミュラでは、次の5つのランニング強度が規定されています。
* Eペース(Easy、イージーペース走)
* Tペース(Threshold、スレッシュホールド(閾値)ペース走)
* Iペース(Interval、インターバル走)
* Rペース(Repetition、レペティション走)
それぞれの練習メニューの効果は以下になります。この効果を意識しながら、つまり、何のために練習しているのかを意識しながら、練習メニューに取り組むことが大切です。
言いかえると、自分に足りない部分、伸ばしたい部分はどこかを認識し、それを実現できるような練習メニューを日々の練習に取り入れていくことが重要です。
各ペースの詳細は、後日、説明します。
* Eペース:心筋・毛細血管強化、血液酸素運搬機能改善、筋繊維性質向上
* Mペース:Eペースの効果+レースペースに慣れること、メンタル向上
* Tペース:スピード持久力向上、閾値(乳酸除去能力)向上
* Iペース:最大酸素摂取量(VO2max)増加、有酸素運動効率アップ
* Rペース:無酸素運動効率アップ、ランニングエコノミー向上
各ペースは、心拍数や最大酸素摂取量(VO2max)などに基づき決められるのですが、これを簡単に算出できるようにしたのが、ジャックダニエルズ博士のVDOT計算式です。
以下のダニエルズ博士のホームページにて公表されています。
VDOTとは、ダニエルズ博士が使用するトレーニング指標です。
このVDOTを算出することにより、各人の現在の実力に応じた適正な各ペースを自動的に算出することができます。
この計算式に、走った距離と、その距離での現在の自己ベストを入力します。
どの距離でも良いですが、1500m, 3km, 5km, 10km, ハーフマラソン、フルマラソンなどは選択画面が用意されています。
自己ベストが複数ある場合には、平均ペースが最も速いものを入力します。
そして、Calculate(計算)ボタンを押します。
そうすると、右上部分に、現在の自分のVDOT値が表示されます。
そして、下のTraining(トレーニング)のタグを選択してみてください。
そうすると、前記のEペース、Mペースなどのペースが表示されます。
これらが現在のあなたにとって最も効率よく実力を向上させることができる練習メニューのペースになります。
また、Equivalent(等価)のタグを選択してみてください。
そうすると、現在の自分の実力に基づく各距離での予想タイムが表示されます。
ただし、この数字は、必要なトレーニングを行なった上でのことなので、潜在能力がある、というぐらいに捉えると良いと思います。