非公式ですが、フルマラソンを2時間以内で走ったキプチョゲ選手の練習メニューから、ジャックダニエルズ博士のEペースの中の速い目のペースは、モデレートペースと呼ばれています。
Eペースの範囲は人によっても異なりますが、概ね30秒前後の幅があるため、同じEペースと言っても、速い方のEペースと、遅い方のEペースとではそれなりにペースの差があるため、このEペースを2つに分割し、速い方をモデレートペース、遅い方をイージーペース、と呼んでいます。
ジャックダニエルズ博士のEペースの解説によれば、Eペースは、走りながら会話が可能なペース、とされているのですが、これは競技ランナー、エリートランナーにとっての感覚で、多くの一般的な市民ランナーにとって、Eペースの速い方のペースはそこそこキツい(会話は何とかできるけど、途切れ途切れで、あまり楽ではない)と思います。
なので、一般市民ランナーにとっては、イージーペースの方を指していると考えた方が納得感があります。
ところで、モデレートペースは、人によっては、もう少し速いペース、MペースからEペースの速い目ペースまで含んで呼ぶ場合もあります。
モデレートペースを実践しているキプチョゲ選手がいつも2,000mの高地で練習しているので、Eペースの速い方で走っていても、高地でのペースを平地に換算すると、Eペースの速い方よりも更に速くなるからのようです。
個人的には、こちらの方をモデレートペースとして呼んだ方がしっくりくる感じがします。
キプチョゲ選手はこのモデレートペースでの練習をゆっくり目のジョギングとは別メニューのジョグとしていて、また、ロング走・距離走の時に、身体や天候に応じてこのモデレートペースを適用して走っているようなので、モデレートペースは、速い方にある程度の幅があるものだと思うからです。
私の場合(VDOT 59.5時)、Mペースが、3'53"/kmで、Eペースが、4'26"/km-4'54"/kmなので、
3'53"/km-4'40"/km:モデレートペース
(4'26"/km-4'40"/km:モデレートペース)
4'40"/km-4'54"/km:イージーペース
このモデレートペースは、ロング走・距離走、調子がいい時のジョギングの時に目安のペースとしていこうと思います。